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地震は太陽と関係があるとする「佐々木理論」「地震体積説」「シャク歴」

地震と太陽の関係に注目する「佐々木理論」

新しく地震の本を読み始めたのですが、地震体積説」「シャク歴」という考え方が載っていて、とても興味深いものでした。

 

現在では、地震はプレートの歪みのエネルギーが溜まって起こるという説(弾性反発説)が主流ですが、この先生の解説ではそうでない、ということが書いてあります。

 

「地球には、太陽風によってつねに電磁波が運ばれています。その電磁波は地球の両極から取り込まれ、地球の内部に磁気が蓄積していきます。その磁気量が地震のエネルギーとなるのです。」

わかりやすく言うと、太陽からの光や温かみななど、多くの恩恵を受けているわが地球には、それと同時に電磁波も供給されている。それは我々が直接受けるわけではなく、大きな磁石ともいえる地球が、(北極・南極の)両極から内部に吸収している。すると、地球の内部にはだんだん磁気がたまっていく。そしてこれが地面を揺らす地震の原動力になるというわけだ。

 

出典:別冊宝島地震は予知できるか」

 

この太陽磁気の蓄積により地震が起こるという説を「佐々木理論」というそうです。

詳しくは、以下のサイトに載っています。

 

www.menokami.jp

 

 

戦前に地震の原因として考えられていた説があって、それが戦後は研究されなくなった、という話は少し聞いたことがあったのですが、その説が、「地震体積説」というもので、故坪井忠二氏(東京大学 地震研究所)によって打ち出された理論なのだそうです。

ただ、坪井氏が定年退職した1963年以降、弾性反発説が主流になり、研究されなくなった、と書いてありました。

 

 

地震体積説」「シャク歴」とは?

 ここで、出てきた用語の解説をしたいと思います。

 

地震体積説とは

地震体積説とは、いくつかある地震源の説の中でも主たる一つで、地球内部から上昇してきた熱量が地殻の中に運動エネルギーとしてたまり、それがある体積まで蓄積されたとき、解放されるのが地震だという考え方だ。


地震が起こるトリガーは2種類あって、天体の引力や気圧変化といった機械的なものと、太陽から多量に供給される磁気量による量的なものです。」 

 

出典:別冊宝島地震は予知できるか」

 

シャク歴とは

佐々木氏は、地震が起こる契機には、月などの天体の引力や、太陽からの電磁波の強さが関係していると考えている。そのため、地震の予知には天体の暦を用いる。
そこから独自に開発されたのが「シャク歴」と呼ばれるものだ。


ちなみに、東日本大震災の2011年3月のところをみると、地震の発生こそ具体的には書いていないが、3月1~10日の間に、彗星近日点が5回も集中してあることを指摘している。
彗星近日点とは、彗星が太陽に最接近する日のことである。
「彗星が太陽に近づくと、太陽バーストが起こり、電磁波も強力になる。それが地球に届くと、これまで蓄積していたエネルギーを強く刺激するので、地震発生につながる恐れが強まるのです。」

 

出典:別冊宝島地震は予知できるか」

 

くわしい地震体積説や、坪井氏の著書「新・地震の話」の内容は、以下のリンク先で読めます。

 

www.rui.jp

 

ameblo.jp

 

 

 

津波の前にも大砲音

先日のブログで、大地震の前に、大砲のような音がした、発光現象があった、という記事を書いたのですが、大津波の前にも同じような大砲音がした、発光現象があった、という記録があるようです。

 

大砲のような音
明治29(1896)年の大津波の際にも、津波来襲前に沖合から「ドーン、ドーン」という大砲の砲撃音に似た音を聞いたという記録がいくつか残っているが、昭和8(1933)年の場合には、同様の現象が数多く観測されている。
これは、中央気象台、被災地付近の測候所員の実地調査で、音響聴取状態が集計されたものだ。そのなかから特徴的なものを列記する。

地震の後、ドーンという音が地中から響いてくるように聞こえた。
地震後、東方(海側)に汽車の爆走するような大音響。さらい北方い銃撃様の音2回。
・午前3時10分ごろ(地震は2時32分)、東方にゴーッという大音響2回。
地震の後、20~30分してから大音響を聞く。さらに5分後微音。
津波の直前に、ダイナマイトのような爆発音が東方から聞こえた。
津波引き潮とともに爆音2回。後のものはやや小さかった。
地震後20分してから、南南東の方向で底力のあるドンという音2回。
地震後25分してから、東方にハッパ(発破、爆発物)のような爆発音。
地震後10分してから、東方に底力のある遠雷のような音。
地震の後8分してから東北東に砲声様の音を聞く。その後5分してからやや小さな音響、さらに25分後大きな砲声を聞く。
地震後、東方に砲声様の音3回。


謎の発光現象
昭和8年の津波来襲後、中央気象台は各地域の発光現象について系統的な実地調査を行った。
266箇所での調査の結果、光を目撃したところは意外と少なく19箇所だった。

津波来襲前、北東方い2,3回稲妻のような閃光を認む。
・南西方の空に南から北へ稲妻状の光の走るのを目撃。
・最初に青い光が見え、間もなく赤色に変じて尾を引き消える。
・一回ピカッと青白い光が海上にひらめいた。
海上に放電光のような怪火。
・沖合に電光状の怪火発生し、やがて消える。
・東北東の空にスパーク状の怪火。
・発光現象3回。
・放射状の怪火。

 

出典:吉村昭著「三陸海岸津波

 

 

 

三陸海岸大津波 (文春文庫)

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  • 作者:吉村 昭
  • 発売日: 2004/03/12
  • メディア: 文庫