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1Q84(村上春樹)

第1章 見かけにだまされないように(青豆)

 

ヤナーチェックは1926年にその小ぶりなシンフォニーを作曲した。・・・「シンフォニエッタ

 

1926年には大正天皇崩御し、年号が昭和に変わった。

日本でも暗い嫌な時代が始まろうとしていた。

モダニズムとデモクラシーの短い間奏曲が終わり、

ファシズムが幅をきかせるようになる。

 

「青豆」という名前を持つ人物

 

田中だとか、鈴木だとか、そんなありふれた名前だったら、私はもう少しリラックスした人生を送り、

もう少し寛容な目で世間を眺めていたかもしれない。あるいは。

 

なのに運転手の名前を記した登録票はどこにもない。

 

そしてまた、その音楽は青豆に、ねじれに似た奇妙な感覚をもたらした。

 

「あんなもの、半分くらいは嘘です。道路公団が自分に都合のいい情報を流しているだけです。

今ここで本当に何が起こっているかは、自分の目で見て、自分の頭で判断するしかありません。」

 

「いったんこうがちがちになっちまうと、首都高は地獄です。」

 

首都高三号線

 

ここに座って良い音で音楽を聴きながら、のんびりしてらしても、私としちゃちっともかまいません。

いくらがんばってもどこにも行けないんですから、こうなったらお互い腹をくくるしかありません。」

 

「そのあとの日常の風景が、なんていうか、いつもとはちっとばかし違って見えてくるかもしれない。

わたしにもそういう経験はあります。でも見かけにだまされないように。現実というのは常にひとつきりです。

 

母親はただ黙って首を振った。それからせめるような視線を青豆にちらりと送った。

 

大いなる無名性から息を呑む深淵への、驚くべき跳躍

 

あなたたちはそこに縛り付けられたっきり、どこにも行けない。

ろくに前にも勧めないし、かといって後ろにもさがれない。

 

第2章 ちょっとした別のアイデア

 

母親の記憶

 

換骨奪胎

 

空気さなぎ

 

うす暗い穴倉にうじゃうじゃ集まって、お世辞を言い合ったり、傷をなめあったり、

お互いの足を引っ張り合ったりしながら、その一方で文学の使命がどうこうなんてえらそうなことを

ほざいている連中を思い切り笑い飛ばしてやりたい。

システムの裏をかいて、とことんおちょくってやるんだ。(小松)