株価暴落の原因 ~ミンスキー・モーメント~
現実であれ予測であれ、危機のみが真の変化を生み出す。(フリードマン)
なぜ株価の急落は起きるのか?
アーヴィング・フィッシャー
このことを研究した経済学者アーヴィング・フィッシャーは次のように言っています。
「大恐慌の負債デフレーション」
物価の下落により、実質的な債務が増加する。
債務の返済のために、財産を売却、労働力をカット、投資、消費を控える。
(いわゆるデフレスパイラル)
貨幣供給量を急増させればインフレが起こり、負債デフレ抑止になると提案した。
その後この理論をもとに考え出されたのが、「金融不安定性仮説」です。
金融不安定性仮説
ハイマン・フィリップ・ミンスキー
過去の危険な投機によって増え行く借金をうめなければならなくなり、
キャッシュフローの問題を抱え始めるポイント。
こうなると大量の株式売却により株価が急落し、資産価値が崩壊する。
信用循環モデル
変移→好景気→熱狂→利益獲得→パニック
①調子のいい時、投資家はリスクを取る。
②どんどんリスクを取る。
③リスクに見合ったリターンが取れなくなる水準まで、リスクを取る。
④何かのショックでリスクが拡大する
⑤慌てた投資家が資産を売却する。
⑥資産価格が暴落する
⑦投資家が債務超過に陥り、破産する。
⑧投資家に融資していた銀行が破綻する。
⑨中央銀行が銀行を救済する(‘Minsky Moment’)
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