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【地球温暖化の時限爆弾】永久凍土に含まれる温室効果ガスが大量に放出

永久凍土と地球温暖化の関係についての記事をまとめました。

 

シベリアで気温38度を記録 過去最高温度の可能性

 

北極圏での温暖化は、かつては永久に凍り続けていた永久凍土の融解を引き起こしており、科学者たちが警戒している。

永久凍土が溶けると、地下に閉じ込められていた二酸化炭素とメタンが放出されるからだ。

これらの温室効果ガスはさらなる温暖化と、さらなる永久凍土の融解を引き起こす可能性がある。正帰還として知られる悪循環を引き起こすというわけだ。

気温が高くなれば北極圏の陸氷の融解スピードも速まり、海に流れ出す量が増えて海面上昇につながる。

BBC天気によると、正帰還につながる要素もある。日射に対する反射率が高い白い氷が失われれば、陸や海がより多くの熱を吸収することになり、いっそうの温暖化を引き起こすことになるという。
出典 シベリアで38度を記録か、北極圏で過去最高の可能性  - BBCニュース

 

シベリアで38度を記録か、北極圏で過去最高の可能性  - BBCニュース

 

永久凍土が解け、温室効果ガスが大量に放出され、さらに気温上昇

 

永久凍土には、凍った大昔の植物や動物の死骸という有機物の形で、推定1兆7000億トンもの炭素が閉じ込められている。

 永久凍土が解けると、有機物が温められ、分解され、最終的に温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)とメタンとして放出される。永久凍土は大気のほぼ2倍の炭素を保持しており、その大部分をメタンとCO2が占めている。
出典 「地球の時限爆弾」永久凍土溶解が引き起こす危機 温暖化ガスや病原菌放出 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

 

CO2は地球温暖化の最大要因とされているが、メタンの温室効果はCO2の25倍もある。永久凍土の温室効果ガスが大気中に放出されると、地球温暖化が悪化し、氷が解け、さらに永久凍土の溶解が進み、地球温暖化の悪循環に陥ってしまう恐れがある。
出典 「地球の時限爆弾」永久凍土溶解が引き起こす危機 温暖化ガスや病原菌放出 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

 

永久凍土内の未知のウイルスなども放出される

 

これは既に現実のものとなっている。ロシア・シベリア(Siberia)で2016年、子どもが炭疽(たんそ)症により死亡した。70年前に炭疽で死亡したトナカイの死骸を埋葬した場所の永久凍土が解けたことが原因だと、科学者らは指摘している。放牧されていた家畜の群れが、解けたトナカイの死骸から放出された炭疽に感染したとみられている。
出典 「地球の時限爆弾」永久凍土溶解が引き起こす危機 温暖化ガスや病原菌放出 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

 

「地球の時限爆弾」永久凍土溶解が引き起こす危機 温暖化ガスや病原菌放出 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

 

採集したコケ植物の多くは黒く変色していたものの、緑の部分も確認されている。適温に保たれた日当たりのよい大学の研究室に試料として持ち帰り、養分豊富な土壌に茎や枝の組織を移植したところ、およそ400年にわたって氷に埋まっていたコケ植物が再生した。
出典 4万年前の線虫も......氷河や永久凍土に埋もれていた生物が温暖化でよみがえる | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

4万年前の線虫も......氷河や永久凍土に埋もれていた生物が温暖化でよみがえる | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

極地の緑化がさらに温暖化を加速

 

「低木は概して林冠(枝葉が茂る部分)が高いので、緑化に重要な影響を及ぼします」とマイヤーズ=スミスは言う。「ツンドラの植物が凍土とその中の二酸化炭素を蓄える方法に影響を与え始めているのかもしれません」

例えば、大きく成長した低木の林冠は、冬になると雪をより多くため込む。ツンドラを舞うはずの雪がたまることで、土壌への寒気の浸透を防ぐ断熱層が形成されるのかもしれない。
出典 北極圏の氷や凍土が溶けて「緑化」が進めば、この地の温暖化はさらに加速する | WIRED.jp

 

さらに、土壌の深いところで融解が起きると、大量の養分が放出される。この養分は、凍土の下に恐らく数千年間ほど封じ込められていたもので、北極で増える植物種の成長にとっては十二分な栄養になるはずだ。こうして北極圏の緑化はさらに進み、温暖な気候を生かせる植物により適した生息環境になる。
出典 北極圏の氷や凍土が溶けて「緑化」が進めば、この地の温暖化はさらに加速する | WIRED.jp

 

北極圏の氷や凍土が溶けて「緑化」が進めば、この地の温暖化はさらに加速する | WIRED.jp

 

「北極は、わたしたちが予測した最適なモデルよりもはるかに速く変化しています」と、ミシガン大学の生物地球化学者ローズ・コーリーは言う。コーリーは今回の調査には関わっていない。「何が起こりつつあるかをモデル化したり、予想したりできるようにするためには、北極の変化に関する情報を処理しなければなりません」

氷河の融解水が淡水系にいかに速く影響を与えるか、また融解水がどれほど二酸化炭素を吸収するかについて、科学者には深い理解が必要である。こうしたことを深く理解すれば、科学者はより確かなカーボンバジェット(炭素予算)を算出できるようになる。

つまり、パリ協定の目標を達成するには、大気中の二酸化炭素排出量をここまでに抑えればよいという上限値を計算できるようになるのだ。「そのために必要な研究の実例に、今回の調査は見事に当てはまります」とコーリーは付け加える。
出典 温暖化で氷河から溶け出した水が、大量の二酸化炭素を吸収している:調査結果から明らかに | WIRED.jp

 

温暖化で氷河から溶け出した水が、大量の二酸化炭素を吸収している:調査結果から明らかに | WIRED.jp

 

イギリス気象庁(MetOffice)などの科学者の国際チームは、地球温暖化によって永久凍土層の融解が従来考えられていたより約20%多くなり、温室効果ガスが大量に大気中に放出される可能性があるとの研究結果を公表した。温暖化で気温が1℃上昇するごとに400万km2近い凍土が融解するという。永久凍土内部には大量の有機物が閉じ込められており、融解すると、CO2やメタンといった温室効果ガスが大気中に放出されるほか、高緯度地域の地盤が不安定になり、建物や道路が損壊する危険があるとされる。
出典 イギリス気象庁など、気候変動による永久凍土層の融解は従来想定以上と予測|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

 

イギリス気象庁など、気候変動による永久凍土層の融解は従来想定以上と予測|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

 

永久凍土が融けても温暖化は加速しない、との見解も

 

発表されたシミュレーションでは、最も極端に人為的な排出量が増え地球の温度が大幅に上昇するIPCCのRCP8.5シナリオにおいてすら、北極圏からのメタンの排出量はほぼ横ばいで推移する、という試算が示されている。

 そのメカニズムであるが、土壌中には、メタンを分解してそのエネルギーを活用する微生物が存在する。大気中のメタンの濃度が高まり、また地球温暖化で温度上昇が起きると、そのような微生物の活動が活性化するために、メタンは吸収され、大気中の濃度が下がる。
出典 北極に「気候時限爆弾」は存在するのか? | キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)

 

北極に「気候時限爆弾」は存在するのか? | キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)

 

温暖化で死亡リスクは減少する – NPO法人 国際環境経済研究所|International Environment and Economy Institute