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夢見の技法(スティーブン・ラバージ著)

8世紀チベットの手稿である「夢状態のヨーガ」157

決意による理解

 

① 初心者は、「万物の実体は夢である」と持続的に考え続けるように指示される

覚醒状態で、私たちが自分の経験の本質に対して疑問を抱くことがないとすれば

どうして夢の状態でそれえができるだろうか(157)

 

②「夢の状態を理解しようとする断固たる決意」

意図しなければ、明晰夢は滅多に起こらないということは、夢の中で

それを認識するには、心構えが必要であることを意味する(158)

 

バグワン・シュリ・ラジニーシ

①「額の真ん中で仮想の呼吸をし、それが得無理の瞬間に心臓に達するとき、夢を支配せよ」「死そのものを支配せよ」(159)

 

②「何をしていようとも私は在ると想起する」

密教心理学において、自己想起と呼ばれる精神状態を作り出す技法である。

 

自己想起とは、人がたまたま何を行い、何を考え、何を感じていようとも、それら一切からある種の意識を分離することである・・・そこには、行為者と観察者がいて、自己に対する客観的な気づきがある。物理的な肉体から離れて外側にいるという感覚、つまり、超脱の感覚、非同一化の状態である。なぜなら、同一化と自己想起は、部屋が明るいと同時に暗いことがあり得ないように、共有はできないからである。一方は他方を排除するのだ(159)

 
眠る直前に十分深くリラックスした後、「喉に美しくて柔らかな蓮の花があるのとを視覚化する。蓮は明るいピンク色の花弁をもち、それはわずかに内側に巻いている。そしてこの蓮の花の中央には赤橙色に輝く炎がある。その光は縁は明るく、中心は暗くかげっている。炎の頂点に集中してそっと見続け、できるだけ長くそれを心に描き続ける。(101)

 

トーレイの3つの技法

①イメージ技法・・入眠時幻覚のイメージに焦点をあてる。

②身体技法・・アストラル・プロジェクション(幽体離脱

③自我点技法

 

一つ夢を見ている、二つ夢を見ている p162

眠りに落ちていく間に、ある程度の注意深さを維持しながら数を数える・・・

「48夢を見ている」と言って、-まさに夢を見ている自分を発見する。

 

癒しの夢の内容は、イメージの統合、合体という形をとることが、しばしばある。自己イメージ(または自我)はユングがシャドウ(影)と呼んだ要素としばしば統合される。

一方の側に、私たちが賛成でき、「良い」とみなすあらゆる性格をおく。こうした性質が私たちの自己表象または自我の集合体である。反対側に私たち自身の中で「悪い」とか嫌だと考え、意識的にも無意識的にも否定したいと望む特性や性質を起こす。

私たちはそれらを他人の心的なイメージに投影することで自分のものではないと見なそうとする。(189)

 
解釈されない夢は、開かれていない手紙のようなものだ。(213)

 

人々は夢の中で第二の実在世界を見ていると信じていた。そして、ここにあらゆる形而上学の起源がある。夢という機会がなければ、人類は世界をそのようにわけることを考えつかなかったであろう。霊魂と肉体をわけることもまた、このように夢を解釈することから生まれた。霊魂が仮の肉体に宿るとする考えや、またその帰結であるあらゆる霊的存在への信仰、そして当然のことだが、神々の信仰も同様である。(245)

 

チベット仏教の心理学によれば、私たちの体験はすべて主観的なものであり、本来私たちが夢と呼んでいるものと実質的に何ら変わらない(253)

 

多くの神秘主義者のスーフィーたちが共通の夢見の能力を高度に培っていた。スーフィーの師は自分が選ぶどんな人の夢の中にも表れることができる。

16世紀にロードス島で夢の世界を構築したスーフィーの修行者の一団についての報告がある。この一団はシャイフである「ヒューダイ・エフェンディーと呼ばれる尊者」によって統率された。集合夢の開発

 

シャイフと弟子はともに身体、精神、そして魂を清め、すべての信徒が入る巨大なベッドで床を共にした。彼らは同一の秘密の教義を共に唱え、同じ夢を見た。

 

レイマン大帝とヒューダイ尊者との出会い(259)

共通夢

 

ギリシャ神話では、眠りは死の兄弟とされており(274)

嗣明は短期的な死であり、死は長期的な睡眠であると思われていた。

夢見は睡眠に伴うことから、当然、死と夢見も関連付けられる。

トーマス・マン魔の山

僕はずっとそれが夢だと感じていた。美しく恐ろしい夢だと。僕はその間ずっとそれが自分で作り出した夢だとわかっていた。

 

臨死体験のあらわれ方(277)

①途方もない平和と安らぎの感覚

②肉体から離脱した感覚

③一時的に暗黒の世界に入る

④並外れて美しい光

⑤当人がその光の中に入る

 チベット仏教徒によれば「リアリティーのクリアライト(真実の澄明な光)は」、死の瞬間に誰もが一時的に体験する(282)

 

夢ヨーガ

①夢状態の性質を理解する。夢の内容を変化させる

②夢状態すなわち夢の内容がマーヤー(幻影)であると気づくこと

③夢の内容を逆のものに変える

④夢状態の”あるがままの本質“(真如)を瞑想すること、夢の中の一切の現れを神々とみることで夢の傾向が浄化される

 

道を学ぶには、その途中で自己に出会うことが必要である。あなたはまだ自分自身に出会っていない。その間にさまざまな他人と出会うことになるが、そのことの唯一の利点は、その中にあなた自身をあなた自身に見せてくれる人がいるかもしれない、ということだ。

あなたはおそらくそれ以前にも自分自身に何度かであったことがあると思っているだろう。だが実際は、本当にあなた自身に出会ったならば、この世の何とも比べようのない知の遺産を永久に手にすることになるのだ(289)

 

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