地震発光のメカニズム
地震発生の発光現象については、何回かブログに書いてきたのですが、「地震との因果関係」や、「発生のメカニズム」はよくわかっていません。
実際は、「発光は地震で起こっているとは言えない」と考えている研究者もいるようです。
よく指摘されているのが、「地震雲」や「月が赤く見えた」というような証言と同じように、大地震があったので、あとになって考えてみれば、あれは前兆だったのかも、という人間心理による影響です。
ただ、現在は、発光現象の写真や動画も確認されているので、地震による発行現象はある、という前提で、メカニズムに関する文献を調べてみました。
電磁波説
地震の前に、地殻が破壊されていくとき、パルス的な電場や電磁波電場が発生する。
この電場の発生によって、大気中の電子が加速され、大気分子と衝突する。
この大気分子が高いエネルギー状態にまで高められ光を放つ。
雷の放電と同じである。
もう少し具体的に説明すると、電磁波電場が大気中に生まれると、電子は大きなエネルギーを持つのである。
電場で加速された電子が15エレクトロンボルト以上のエネルギーを持ったとき、大気分子を電離してしまう。
この大気分子の電離が連続して起こる現象を「電子なだれ(アヴェラチェ)というが、これが大気の絶縁破壊である。
このとき放電現象がはじまり、さらに強くなると「火花放電」まで至るのだ。
断層噴出物の発光説
断層から噴出された塵が気流の中で衝突し、このとき摩擦熱が発生する。この熱が発光をもたらす。
帯電エアロゾル説
0.01~10ミクロンの微粒子に電荷が付着したものが帯電エアロゾルであり、この帯電エアロゾルが中性になるときに発光が起こる。
参考文献