月と雲に関する地震の前兆現象(宏観現象)
引き続き、「前兆証言1519! 阪神淡路大震災」という本を読んでいます。
一つ一つ内容を確認しながら読み進めています。
第1章の「空と大気の異常」で、多いのが、
・月の色がいつもと違った。
・地震雲を見た。
というものです。
① 「月の色」に関する証言
月の色に関する証言で、一番多かったのが、「いつもより赤かった」「血のような色だった」「気持ちが悪いほどの赤い月だった」というようなものです。
ほかにも「黄金だった」「オリンピックの金メダル」のようだった、というものもありました。
個人的な意見なのですが、私も時々満月を見て、とても金色な月だな、とか、赤い月だな、と思うことがありますが、それが必ず大地震の前兆というわけではありません。
阪神淡路大震災の地震の当日は、満月だったので、月を見て、それが印象に残って、「そういえば、あの月の色は異常だった」と後から思う、ということもあるかもしれません。
貴重な記憶証言だとは思いますが、例えば、ほかの人が月を見て、これは地震の前兆である、と確実に言うのは、なかなか難しいような気がします。
ただ、満月や新月の前後では、月の引力の関係で、潮汐力の変化があることはよく知られている事実で、地球内のマグマに対して、月の引力が影響を与え、地震を誘発するのかもしれない、という仮説は否定できないと思います。
② 「地震雲」に関する証言
これも、月の色と同じです。
これは明らかに特徴的だ、という雲ならわかりますが、これは確実に地震雲の形です、というのがわからないと、それが地震雲なのかどうかがわかりません。
もちろん、貴重な証言の本だと思うし、興味深い証言だと思って、読んでいったのですが、「冬なのに大きな入道雲があった」「気持ち悪いほど大きな雲があった」というのだと、なかなか地震の前兆の雲なのかどうかわかりづらいものがありますが、
ただ、これは見たことないなと思える、特徴的な雲の話もいくつかありました。
・竜巻状の雲
・十字のジェット雲
・上下に分かれている雲
① 竜巻状の雲
1枚目1995年1月17日
— taisuke (@kitarou20) 2019年11月21日
阪神淡路大震災の前日に現れた地震雲
2.3枚目、今夕(11月21日)現れた同じ形状の雲
全て淡路島上空です。関係ないと思いますが
気を引き締めていきましょう。 pic.twitter.com/he9oJ4WZGh
この竜巻状の雲はテレビなどで見覚えがある方も多いかもしれません。
ほかにもこういう形も見つけました。
浜松なう。怪しい?#地震雲 pic.twitter.com/FMwZljPjnp
— 塩豆大福@基本弁当垢 (@naganegitakeno1) 2016年5月19日
② 十字型のジェット雲
十字雲は下のリンク先に画像があります。
これもなかなか珍しい雲だと思います。
③ 境界が二つにくっきり分かれている雲、上下に分かれている雲
高校んとき、地震の前兆に興味があって地震雲についてめっちゃ調べたときがあったなぁ。有名なのがこんな雲。この境界が綺麗なほど地震の規模が大きいそうだ。そう言われてみれば昨日の夕方南の空にこんな感じの雲を見た気がする…(偶然?) pic.twitter.com/ftauJyDhkZ
— ノーチャンちょのだ (@mp4_13c_nobu) 2016年1月14日
雲にしろ、月にしろ、なんとなくこれは地震の前兆なんじゃないかという気持ちになるっていうのは、物理的な前兆現象というよりは、地震の前に、鳥や動物が地震がある地域から逃げ出す、という現象に似ていて、地震前に気持ちが悪くなる人や、耳鳴り、頭痛がする人のように、人間の予感のようなものとも考えられるなあ、と思ったりしました。
震前兆に関する異臭の証言を見つけたので、追記しておきます。
16日午前4時頃、ガス臭く気分が悪くなった。気になってガスの元栓をしめとうと思った。
(伊丹市・主婦)
16日の午前4時頃、2階で机に向かっていたら、何となくガス臭く、気分が悪くなり、イライラしてきた。近所に工場などはなく、住宅地なので、家の中からなのか、外からの臭いなのかわからず、窓から外を見たが、変わった様子もない。それでも気になるので、下へ降りて行って、10年ほど締めたことのないガスの元栓をしめようか、やめようかと考えてしばらく立っていた。
翌朝、5時45分に目覚まし時計をセットしていたので、起きようとした矢先にドカンときたので、はじめガス爆発だとばかり思った。
ちなみに私は健康体で、入院したことも鼻を患ったこともなく、高校時代は化学の先生に鼻がきくので、化学に向いていると言われたこともあった。
前兆証言1519!―阪神淡路大震災1995年1月17日午前5時46分