地震の前兆現象としての「異臭」 阪神大震災の証言を調べてみました。
横浜・横須賀・三浦半島周辺で、2020年6月からほぼ毎月異臭に関するニュースが報道されています。
私は、この異臭は、地震の前兆現象(宏観現象)ではないかと考えています。
阪神淡路大震災の関連書籍から、地震の前兆現象で異臭がした、という証言を集めてみました。
2日前ふろ場が異常に臭く汚水が逆流したように臭った。
(神戸市灘区・主婦)
1月15日地震の2日前にわが家のふろ場が異常に臭く感じられた。何か汚水のようなにおいで普段こうしたことがないために、地震による地下構造の変化で、汚水が逆流現象を起こしていたのではと考えておりますがいかがでしょうか。
昨年12月半ばから海水が臭い始め海底にヘドロが増えた。
(鳴門市会社員)
私は会社の10名の仲間とイオン交換膜の洗浄作業をしています。塩をつくる第一過程として小鳴門海峡からプールぐらいの大きな海水槽に海水をくみ上げています。
平成6年12月中旬頃から貝の腐ったような臭いと少量のヘドロが増えはじめ臭いも強くなり、「なまこを取りにいっても海が濁って取れん」と話題になり始めた。
平成7年1月8日には全面海水槽がヘドロでいっぱいになり、厚い層で異臭を放ち「こんなこと初めてだよ。20年以上来てるけど地震でもくるんかな」と話していました。地震当日までヘドロは海に流すようにしましたがひどい状態でした。
余震があった間は薄いヘドロの層でしたが現在はきれいな海水となっています。私たちの会社も地震による液状化現象で水道管破裂で機械が止まり大きな損害でした。
前夜7時~8時、汚物と漬物が腐ったようなガスの臭いがした。
(宝塚市・エンジニア)
1月16日夕食後、7時(19時)のNHKニュースが終わり、ちょうど8時に食堂からドアを開けて隣の居間に入ったところ、非常に臭いガスの臭いを感じました。
便所からかと思い調べましたが、ここからの臭いではありません。家内に知らせたところ、家内も臭いを認め、食堂の反対側のドアを開け家の外側を調べましたが外部から臭ってきた形跡はありません。居間(12畳洋間)の床下から臭ってきたとしか思われません。臭いの発生源を探している間(約数分間)にいつの間にか臭いは消えていました。
いつから臭いが立ち込めたのかは不明ですが、7時に帰宅、居間で着替えて食堂に入ったのが7時10分過ぎでしたが、この時臭いはありませんでした。
このため、臭いが発生したのは7時10分過ぎから8時の間と思われます。ガスの臭いは汲み取り式便所から臭ってくるような臭いと漬物の臭いが混ぜ合わされたような(硫化水素?)臭いでした。尚、自宅は阪急宝塚線中山駅より直線距離で北(山側)約1.0km。また、今回震度7となったJR中山寺駅から約1.5kmの位置。家屋の損傷なし、ただし門柱のレンガ、および前の道路に少し亀裂あり。
海が濁る、ヘドロがまきあげられる、釣り糸にヘドロが巻きつく、という証言も数個あって、そのヘドロの臭いなのかなあ、という感じもしました。
前兆証言が1500ぐらい載っている本なのですが、異臭に関する証言で、すぐに見つけられたのは、3つぐらいで、多くは、井戸が枯れる、海が濁る、地鳴りがした、温泉が涌いた、リモコンがきかなくなった、月や太陽の光が柱状になる、動物の異常行動がある、という証言でした。
私も以前震度6弱の地震にあったことがあるのですが、地震の前日に、山のほうから、大きな「ドーン」という爆発音が聞こえました。とても大きな音でした。
阪神淡路大震災でも、数日前に大きな爆発音があった、という証言がかなりありました。
地震の前兆は、「臭い」だけではなく、ほかにもさまざまなものが考えられます。
井戸水が枯れる、濁る、海がヘドロで濁る、AMラジオが受信できなくなる、磁石の磁力がなくなる、方位磁石が狂う、などの現象もあるようです。
「臭い」だけなら、地震の前兆現象ではないかもしれませんが、ほかの前兆現象が起こってくると注意が必要かもしれません。